Wi-Fi機能を内蔵したテレビが増えてきています。Wi-Fi非対応のテレビでも、別売りの機器を用意してWi-Fiに接続する方法もあります。この記事を読めば、テレビのWi-Fiへの繋ぎ方がわかります。

テレビをLAN・インターネットにつないでできること

あなたのご家庭では、LANを用意されていますか?

LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)とは、一般家庭や企業のオフィスなど比較的せまい範囲内で使用されるネットワークです。LANの構築は、ルーターを親機として、パソコンやスマートフォンなどの子機を接続するのが一般的です。

下の図は、LAN構築の一例です。

LAN構築の一例
LAN構築の一例

最近では、ネットワークに接続できる、つまり家庭内のLANに繋ぐことができるテレビが多くなっています。

テレビをLANに接続してできること

テレビをLANに接続すると、同じネットワーク内の他の機器と繋ぐことができます。例えば、リビングに設置したレコーダーで録画した番組を、寝室のテレビで観るということができます。

これには、レコーダー・テレビともに「DLNA」に対応していなければなりません。DLNAとは、ホームネットワーク(家庭内LAN)において、さまざまな機器の間で相互接続するための規格です。機種やメーカーを問わず、映像・音楽などを再生することができます。

テレビをインターネットに接続してできること

テレビを接続したLANがインターネットにつながっていれば、テレビでできることはさらに広がります。ネット接続したテレビでできることの例をあげてみましょう。

  • よりくわしいデータ・情報の取得
  • 動画配信サービスの利用
  • 音声アシスタントによる操作
  • ウェブサイトの閲覧
  • 双方向番組への参加
よりくわしいデータ・情報の取得
テレビ番組を視聴中に「dボタン」を押すと、番組関連情報やニュース・天気予報などをチェックできますよね。インターネットに繋ぐと、さらにくわしいデータ・情報が得られる場合があります。
動画配信サービスの利用
YouTubeなどの動画共有サービスや、VOD(ビデオ・オン・デマンド)を視聴するためのアプリを内蔵したテレビが増えています。

VOD(ビデオ・オン・デマンド)とは、映画やドラマなどのテレビ番組をインターネットで配信するサービスです。配信される作品は、各VODによって異なります。主なVODの公式サイトは、次の通りです。

音声アシスタントによる操作
「Amazon Alexa(アレクサ)」や「Google アシスタント」などの音声アシスタントを搭載した機器を用意すると、電源オン/オフやボリューム調節などの操作ができるテレビもあります。
ウェブサイトの閲覧
パソコンのように、ウェブサイト(ホームページ)を閲覧することができます。ただし、一部のコンテンツやページは、表示できないことがあります。
双方向番組への参加
クイズやアンケート形式の番組に、参加することができます。

テレビをインターネットにつなぐ方法

テレビをネット接続する方法には、大きく分けて次の2つがあります。

  • TVとWi-Fiルーターを有線接続する
  • TVとWi-Fiルーターを無線接続する

TVとWi-Fiルーターを有線接続する

テレビをインターネットに有線で繋ぐには、LANケーブルを使います。ケーブルの差込口は、インターネット対応テレビの背面あるいは側面にあります。この差込口を、LANポートといいます。

LANポートの例
LANポートの例

LANケーブルのもう片方は、Wi-FiルーターのLANポートに差し込みます。あとはテレビの画面を見ながら、リモコンを使って簡単な設定やテストをすると、接続完了です。

有線でつなぐメリットとデメリット

TVとWi-Fiルーターを有線で接続すると、無線よりも通信が安定するというメリットがあります。特に、高画質のネット動画を視聴するには大容量のデータ通信が必要です。有線接続なら、サクサク快適に観ることができます

LANケーブルには規格があります。動画サービスを利用するなら、カテゴリ5(CAT5)以上のLANケーブルを使用されることをおすすめします。また、ご利用のインターネット回線が低速の場合、有線接続でも通信が不安定になる場合があります。

有線接続のデメリットは、やはりケーブルが邪魔になることではないでしょうか。テレビとWi-Fiルーターの各設置場所が部屋をまたぐ場合には、特にわずらわしく感じるでしょう。

TVとWi-Fiルーターを無線接続する

テレビをインターネットに無線で繋ぐ場合、そのテレビがWi-Fiを内蔵しているかどうかで接続方法が異なります。くわしい手順は、後ほど紹介します。

無線でつなぐメリットとデメリット

無線接続のメリットと言えば、やはり配線が必要ないということです。電波の届く範囲内であれば、どんな場所に設置したテレビでもインターネットにつながるのが魅力です。

逆にデメリットは、有線接続に比べて通信が不安定になる可能性が高くなりがちだということです。利用できるWi-Fi規格や周波数帯によっては、テレビ周辺にある他の機器や障害物の影響を受けやすくなり、うまく通信できない場合があります。

テレビをWi-Fi(無線LAN)につなぐ方法

接続の設定作業に入る前に、まずはあなたのテレビがWi-Fiを内蔵しているかどうか確認してください。

Wi-Fi内蔵かどうかを確認するには、取扱説明書やメーカー公式サイトの仕様などをご覧ください。

Wi-Fi内蔵テレビの場合

Wi-Fi内蔵テレビをルーターと接続する基本的な手順は、次の通りです。

Wi-Fi内蔵テレビとルーターの接続手順
  1. ネットワークに関する設定画面を開く
  2. Wi-Fi(無線LAN)設定画面を開く
  3. 接続方法を選択する
  4. SSIDを選択・パスワードを入力する
    または
    簡易接続機能を使用する

接続の設定をするには、テレビのリモコンを使います。くわしい手順は、取扱説明書を参照してください。主要メーカーの取扱説明書は、下記ページでダウンロードできます。

シャープ(アクオス)
http://www.sharp.co.jp/support/aquos/download.html
ソニー(ブラビア/ベガ)
https://www.sony.jp/support/tv/manualdownload/
東芝(レグザ)
http://www.toshiba-living.jp/search_category_list2.php?ec1=1
パナソニック(ビエラ)
http://av.jpn.support.panasonic.com/support/tv/manual/index.html

Wi-Fi非対応テレビの場合

最近のテレビの多くはWi-Fiを搭載していますが、型が古くWi-Fiを搭載していないテレビでも、別売りの機器を利用することで無線LANに接続することができます。

ただし、USBポート(USBケーブルの差込口)もしくはLANポート(LANケーブルの差込口)を搭載したテレビに限ります。また、機種やメーカーによっては、下記の方法が利用できない場合もあるので、取扱説明書などでご確認ください。

Wi-Fiを内蔵していないテレビをWi-Fiに接続する方法
  • USBポート搭載テレビ:Wi-Fiアダプタを利用する
  • LANポート搭載テレビ:中継機を利用する

Wi-Fiアダプタを利用する

Wi-Fiアダプタ(無線LANアダプタ)は、Wi-Fiを内蔵していないテレビやパソコンのUSBポートなどに取り付けて、無線LANに接続できるようにするための機器です。

例えば、シャープが公表している”動作確認済みのUSB Wi-Fiアダプタ”として、バッファロー製 WLI-UV-AG300S、WZR-HP-AG300H/SVがあります。くわしくは、下記公式ページを参照してください。

液晶テレビ AQUOS|USB無線LANアダプター (動作確認済み機器):シャープ
http://www.sharp.co.jp/support/aquos/doc/usb_wl_lan.html

中継機を利用する

以前は、LANポートを搭載したテレビにイーサネットコンバータという機器を取り付けてWi-Fiに接続する方法が利用されていました。しかし、最近ではイーサネットコンバータはあまり出回っていません。そこで利用したいのが、無線LANの中継機です。

本来、中継機とは、Wi-Fiルーターの電波を中継して、その到着範囲を広げる(電波を届きやすくする)ための機器です。しかし、中継機の機種によっては[背面のLAN端子]と[テレビのLANポート]とを有線接続することにより、Wi-Fi子機(イーサネットコンバータ)として使うことができます。くわしくは、下記公式ページを参照してください。

無線LAN中継機や中継機として動作させている親機に、デジタル家電やゲーム機を有線接続し、無線化することはできますか?
http://faq.buffalo.jp/app/answers/detail/a_id/15505/p/0,1,8,8165

テレビをWi-Fiに接続する方法 まとめ

すでにインターネットにつながったLAN環境があれば、テレビをWi-Fiルーターに接続することで、テレビでインターネットが楽しめます。テレビとWi-Fiルーターは、有線もしくは無線で接続します。Wi-Fi機能を搭載していないテレビでも、Wi-Fiアダプタや中継機などを利用して無線接続することができます。