Wi-Fi関連機器のストリーム数は、搭載されているアンテナの本数を表します。ストリーム数が多いと、通信速度がより高速になります。

Wi-Fi機器のストリーム数とは

Wi-Fi関連機器のパッケージやホームページ等で、「ストリーム数」という記載を見かけることがあります。ストリーム数は、その機器に搭載されているアンテナの本数です。

例えば、Wi-Fiルーターのパッケージには「4×4」や「3×3」などの数字が書かれていることが多いです。この数字が、ストリーム数(アンテナ数)を表しています。

下のバッファロー製「WXR-2533DHP2」のWebページ内には「4×4」の記載があります。これは、送信アンテナ数が4本、受信アンテナ数が4本搭載されていることを示しています。

WXR-2533DHP2 4×4
出典元:バッファロー社 公式ページ (一部加工しています)

ストリーム数(アンテナ数)が多いと、どうなるの?

ストリーム数が多いほど、通信速度の高速化が期待できます。下の図は、Wi-Fiの規格「11n]と「11ac」における、ストリーム数と最大通信速度の関係を表しています。

ストリーム数と最大通信速度の関係

上の速度はあくまでも理論値ですが、ストリーム数が多いほど通信速度が向上することがわかります。これは、通信時に送信側と受信側の両方で複数のアンテナを使うことで高速化を図ることができるためです。この技術を、「MIMO(Multi-Input Multi-Output)」といいます。

複数のアンテナを用いた高速化ができるのは、Wi-Fiルーター(親機)だけでなく、スマホやパソコンなど(子機)も「MIMO」に対応している必要があります。また、親機と子機とでアンテナ数が異なる場合、アンテナ数が少ない方の速度に制限されます。

さらに、ストリーム数が多いWi-Fiルーターは、複数の機器を同時接続したときにも安定した通信が期待できます。

ここまでの話は、片側1車線(1ストリーム)の道路よりも、片側4車線(4ストリーム)のほうが渋滞が起こりにくく、車(通信データ)がスムーズに流れる状態に似ています。逆に、ほとんど車が通らない(同時接続する機器および通信データ量が少ない)場所に、片側4車線(4ストリーム)の道路は必要ありません。

市販のWi-Fiルーターは、ストリーム数が多いほど価格が高くなる傾向にあります。利用環境に合った機器を選ぶことが大切です。