公衆無線LANを使用する上でのリスクについて、某ニュース番組内で紹介されていました。その内容について簡単にまとめ、いくつかの補足を加えて紹介します。
公衆無線LANのリスクとは
「フリーワイファイ」などとも呼ばれる公衆無線LANは、通信料金を気にせずインターネットに接続できるサービスで、ホテルや飲食店などを中心に普及が進んでいます。外出先でスマホやパソコンなどからネットに接続できるので便利です。
しかし、その一方でリスクもあります。番組が、都内の主な繁華街で調べたところ、通信が暗号化されていない公衆無線LANが多く見られることがわかりました。
暗号化されていない無線通信には、どんな危険がある?
無線による通信が暗号化されていないと、主に次のリスクがあります。
- 情報の盗み見
- サーバー攻撃
例えば、ネット通販サイトで買い物をするときに使ったクレジットカードなどの個人情報が盗み見られたり、メールの内容も漏れたりしてしまうことがあります。
また、あなたのスマホやパソコンのデータが攻撃され、データが破壊・改ざんされてしまうかもしれません。さらに、あなたのパソコンが遠隔操作され、他のコンピューターへのサイバー攻撃に悪用されるおそれもあります。
しかし、実際に公衆無線LANを使っている街の人からは、次のような声が聞かれました。
「自動的にWi-Fiにつながるから、使っている。」
「無料だし、使い放題なのでよく利用する。」
番組が実施した調査では、東京都内の主な繁華街に設置されている1,700か所余りの公衆無線LANのうち、暗号化されていないアクセスポイントが14%余りも見つかりました。
このような公衆無線LANサービスに「便利だから」「無料だから」とむやみに接続していると、「情報の盗み見」や「サイバー攻撃」などのリスクに、いつ出くわしても不思議ではありません。では、公衆無線LANを安全に利用するためには、どうしたらよいでしょうか。
公衆無線LANを安全に使うには?
公衆無線LANを安全に使う方法として、次の点があげられていました。
「鍵のマーク」で見分ける
スマホやパソコンの機種によっては、Wi-Fiの設定画面で「鍵のマーク」が表示される場合があります。
このマークは、そのアクセスポイントで送受信する電波が暗号化されていることを示しています。
公衆無線LAN利用者が暗号化されているものを選べるよう、サービス提供者側が選択肢を増やすことなどを提言する報告書が、総務省によってまとめられました。このことについては、下記リンク・PDFファイルの15ページに掲載されています。
公衆無線LANを使う際は”自己防衛”の意識を忘れずに
暗号化されていないものを使うときは、中身を見られてしまう可能性があることを理解しておくことが大切です。オープンなネットワークを利用する際は「漏洩すると困る情報は入力しない」という、自己防衛の意識を持つことが重要です。